松阪牛
 
美味しく食べよう
健康と牛肉
牛肉は栄養食品
「肉の科学」〈朝倉書店〉 沖谷 明紘編 より


  食肉の主成分は、水分を別にすると三大栄養素に含まれるタンパク質と脂肪です。他に、全成分に対する割合はごくわずかですが、鉄、亜鉛、カルシウム、リンなど多くのミネラルやビタミン類を含有し、きわめて栄養価の高い良質の食品です。
 牛肉は良質の動物性タンパク質で、リジンなど、植物性タンパク質にはない大切な成分もあります。牛肉に含まれる鉄は豚肉より多く、植物性食品に含まれるものより効果的に吸収されるので、鉄の摂取量が不足しがちな日本人に向いています。ビタミンB群は老化防止、免疫力強化、造血作用に効果があります。さらに、食肉は動物体組織そのものであるので、その構成成分には人の健康に有害な物質は含まれず、きわめて安全性に富んだ食品であると言えます。

 
コレステロールってどんなもの?
三重中京大学 短期大学部 食物栄養学科 教授:杉崎 清子


「肉を食べるとコレステロールが心配だわ」。
  確かに、コレステロールは動脈硬化症の発症原因と言われています。血液中のコレステロール値が高いと動脈硬化を引き起こすこともよく知られています。コレステロールって何でしょう?
  コレステロールは脂肪の一種で、動物性脂肪に含まれていて、その量は食品によって違っています。卵はコレステロールが多い食品で、例えば卵黄には100g当たり1400mg含まれています。一方、牛肉には100gにつき50〜100mgで、卵に比べればかなり少なくなっています。
  コレステロールは、私たちの体では、細胞膜の成分になっていたりホルモンや胆汁酸の材料になる大切な働きをしている物質です。ですからコレステロールは体内でも盛んに作られていて、食事から摂取する量よりも3〜4倍多いと言われています。
  一般に、飽和脂肪酸はコレステロールを作る材料になり、血中コレステロール濃度を上げるとされています。反対に、不飽和脂肪酸は1価も多価も血中コレステロールを下げる方に作用することが実証されています。
  日本人は、タンパク質だけを見ても、肉や魚や大豆などいろいろな食材を毎日組み合わせて食べる合理的な食生活をしています。松阪牛は脂肪の量は多いのですが、コレステロールを気にする必要はありません。むしろ、誤った健康観念に惑わされて特定の食材を排除したり一つの食品にこだわるほうが心配です。

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